今回は、分数コードについて紹介したいと思います。
出てくると少し「あれっ。」って思う人もいるんじゃないでしょうか。
では、いきましょう!
①分数コードには2種類の表記がある。
まずこれを覚えましょう。
よく使用される表記は2つです。
①スラッシュを使用する。
この場合は、スラッシュの後がベース音になります。
C/Eの場合は、Eの音がベース音です。
例) C/E、Bm7/Aなど…。
②○on○を使用する。
これもありますね。
C on Eの場合は、”Eの音の上にCコードが乗っかっている”ということです。
なので、ベース音はEの音になります。 ( ふつうに英語の表記です…。 )
例)C onE、Bm7/Aなど…。
②分数コードは大まかに3種類に分類される。
分数コードを大まかに分類すると、
3つの種類があると思います。
①転回系になるもの
一番基本的な分数コードです。
”コード内の音をベース音にもっていく”パターンですね。
クラシックなどでは非常に多用されます。
例)C/G、Em/Bなど…。
②4和音になるもの
これは”3和音+1和音”という意味合いで作られたパターンです。
分数コードの使い方としてはあまり効果がありません。
例)Em/C ≒ C▵7、 G/F ≒ G7など…。
③テンションコードになるもの
これは重要です。テンションコードとしての機能する分数コードです。
珍しい響きを持ったコードを作り出すことができます。
例)D/C ≒ C▵7(9.#11,13)、Bm7/G ≒ G7(9)
③分数コードを使用する意図は何か。
なぜ、こんなややこしいコードを使用するのかについてです。
これは、大まかに2つの役割があると思います。
①コード進行をスムーズにする。
コードというのは近い音に進行するほど、スムーズに感じられます。
音の動きが激しいと音がとびとびになり、繋がっていないように感じます。
この場合は、前後のコード関係を考えて分数コードを使用します。
例) 通常の進行:Em→D→G ( 2度下→4度上 )
分数コードの進行:Em→D/F#→G (2度上→2度上)
通常の進行ではベースラインが、2度下→4度上という流れになります。
分数コードを使用した場合は、ベースラインが 2度上→2度上 となり、
順番に上行していく進行になりますよね。コードのつながりをスムーズに感じさせることができます。
②コードの響きを豊かにする。
この場合は、テンションコードという意味合いが強いです。
ベース音とそのダイアトニックコードを組み合わせるものがよく使用されます。
例) 分数コード: Am7/C
テンションコード:C▵7(13)
上記の2つのコードは同じ意味です。
”テンション”という考え方をしなくてもテンションコードを弾くことができます。
単純にコードを構成する音が増えるので、響きが豊かになります。
また、テンションコードという枠に縛られずに、自分独自の好みのコードを作ることが可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
分数コードは、なかなか奥が深いコードなんですよ。
ギターで弾こうとすると難しいんじゃないでしょうか。
(ピアノで弾くことを前提で作られているコードです…。)
ポイントは3つです。
①分数コードの表記には2種類ある。
②分数コードのはおおまかに3つに分類される。
③分数コードが使用されるのには意図がある。
参考になれば幸いです。
では!