スケール(音階)理論

インパクトがあるメロディ!?オクターブ跳躍の衝撃〜使用されている楽曲を分析して解説してみる〜

今回は、楽曲のメロディについて研究していきたいと思います。

メロディについてはこちらの記事でも解説しているので参考にしてみてください。

では、いきましょう!

メロディにおける音の動き

まず、前置きとしてメロディを分析する上での音の動きについてすこし説明しておきます。

ある音が次の音へつながるとき「それらの音がどう動いたか?」ということが楽曲のメロディを分析するうえで非常に重要になってきます。

この動きを大きく分類すると3種類。音が「上がる」「下がる」「そのまま」ですね。

こんなことは当たり前のことなのですが、音楽理論的には、それぞれ「上行」「下行」「保留」という言葉が用意されています。

音がどう動くか

  1. 上行:音程が上がる
  2. 下行:音程が下がる
  3. 保留:音程はそのまま


もちろん、音が「上行」するときは、”高揚感”や”緊張”をもたらし、音が「下行」するときは、”落ち着き”といった印象を感じるのは言うまでもありません。

さらに「音がどれくらい動いたか?」ということを加味して「2度の(順次)上行」「5度の(跳躍)下行」なんて言い方をします。

※音がスケールの隣の音であれば「順次」、離れていれば「跳躍」と言います。実用性の観点では、それほど厳密に区別する必要はありません。


実際の楽曲「蛍の光」に対してこれらを記載してみるとこんな感じ。


なんとなくイメージは掴めたのではないでしょうか。これが音の動きについての説明になります。

いちいち音の動きを意識することは重要か?

これまでの話を聞いて「え、めんどくさ…」と思った方も多いと思います。

それはその通り。これを1つ1つの音に対して吟味していたら日が暮れてしまいますよね。(もちろん意識してもよいのですが…)

世の中の作曲家や演奏家は恐らく、これら1つ1つを厳密には意識してません。

「音の動き」と「響き」と「印象」の関係をなんとなく経験から把握していると思ってもらっていいと思います。

多くの作曲家や演奏家は”経験的(感覚的)”に「音の動き」と「響き」の関係を把握している。


なので、個人的には「特にインパクトのある音の動きだけを意識するなり、ここぞ!という時の引き出しとして用意しておく」のが実用的ではないかなー。と思っています。

ということで、今回は、その中でも楽曲のインパクトを与える「音のオクターブの動き」について見ていきたいと思います。

これらの部分は、必然的にハイトーンになるので、人々の印象に残りやすいというのはなんとなくわかるのではないでしょうか。

では、実際の楽曲を見ながら考えてみたいと思います。

オクターブ跳躍が使用されている楽曲

では、オクターブ跳躍が使用されている楽曲について見ていきましょう。

ポピュラー音楽(歌もの)に絞った方がイメージがつきやすいと思うので、これらを中心に紹介していきたいと思います。

星に願いを / ネッド・ワシントン&リー・ハーライン

オクターブ跳躍が最も有名なのがこの楽曲ではないでしょうか。冒頭の「輝く〜星に〜」の部分でオクターブ跳躍が使用されています。


まさに「星を見上げる」ような風景をイメージさせますよね。歌詞を物の見事に表現したメロディがこの冒頭部分だと思います。

やさしさに包まれたなら / 荒井由実(松任谷由実)

これも冒頭で使用されています。松任谷由実さんの「やさしさに包まれたなら」ですね。

この楽曲を歌いだすときに、必ずといっていいほど、Aメロから歌い出すのではないでしょうか。サビから歌う人はまぁいないかと思います。

それほどこの冒頭の部分が印象に残るのです。逆説的ですが、オクターブ跳躍はそれほどインパクトが大きいということを納得しやすいと思います。

歌詞は「小さい頃は…」と言っているのに対して、メロディは大きく跳躍している部分も色々な意味が感じられてなんとも面白いですよね。

うっせぇわ / Ado

最近では、「うっせぇわ」もかなり印象に残る楽曲ではないでしょうか。サビ冒頭からオクターブ跳躍の連続です。


なんと、4回のオクターブ跳躍が繰り出されています。

インパクトを与える要因として歌詞「うっせぇ、うっせぇ…」の要素も強いですが、音の動きも合わさって相乗的な効果が生み出されているのではないでしょうか。

イエスタデイ / Official髭男dism

最近では、ハイトーンシンガーの代名詞となっているOfficial髭男dismの楽曲「イエスタデイ」です。

サビ前のメロディにオクターブ跳躍が使用されています。サビへの勢いを演出するためですね。まさに楽曲における跳躍の役割をしています。


そもそも、Official髭男dismのVo.藤原さんはオクターブに近い音程の行き来を軽々とやっちゃうようなアーティストです。

「I LOVE…」のサビ冒頭部分では、オクターブ跳躍のさらに上の「9度の跳躍」が使用されていますよね。


この音程の跳躍と歌唱力こそがこのアーティストの魅力の1つなのではないでしょうか。

まとめ


いかがでしたでしょうか。


このような観点から楽曲をみてみると、また違った面白さがあったりしますよね。また、人々の印象に残る理由もなんとなく理解できたりするのではないでしょうか。

自身の作曲や演奏に落とし込めるといいかもしれませんね。他にも印象的な楽曲があればぜひ、コメントしてください。


参考になれば幸いです。


では!


動画でも解説しているので是非!

https://youtu.be/YaAQEP4QsjY

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だっとさん
ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!