今回は拍子についてのお話。
3/4拍子と6/8拍子の違いについて楽曲を通して考えてみたいと思います。
動画の最後では、クイズ形式になっているので2つの違いが体感できるかと思います。
3/4拍子と6/8拍子の違い
では、さっそく説明していきましょう。まず、これらの2つを楽譜で記載するとこんな感じ。
3/4拍子は「4分音符を3つ」含まれています。一方、6/8拍子は「1小節に8分音符が6つ」含まれているものをさします。
これだけみると「おー、簡単じゃん。」となるのですが、次に、6/8拍子に4分音符を記載すると少しややこしくなります。 どちらも「4分音符が3つ含まれている」ことには変わりないので、一見、同じように見えるということになります。
逆もしかりで、 3/4拍子に8分音符を記載するとどうでしょうか。こうなった場合も、どちらも「8分音符が6つ含まれている」ことには変わりないので、これも一見、同じように見えるということになります。
「えっじゃあ、やっぱ同じなんやん…。」ということになりますが、これの違いを解説するのがこの記事ということです。
大きな違いはアクセントの位置
これらは同じように見えるのですが、グループ分けすると両者の違いが見えてきます。
こうなると「アクセントの位置」が全く異なってくるわけです。つまり、3/4拍子はアクセントが3つのビート感ですが、6/8拍子はアクセントが2つだけのビート感になります。
これが両者の決定的な違いです。
譜面上で見ると「まぁ、うん、わかる…。」という感じなのですが、これを実際の楽曲で体感するのは結構むずかしいという人は多いのではないでしょうか。
これについてめちゃくちゃわかりやすい例が『America / West Side Story』という楽曲です。誰もが一度は聴いたことがある楽曲ですよね。
これは、6/8拍子と3/4拍子が交互にくるような楽曲となっており、両者のアクセントの違いが明確にわかります。
3/4拍子のビート感の特徴
これをもとに考えてみると、 3/4拍子は「イチ、ニッ、サン。イチ、ニッ、サン…」という具合に3つのビート感になるというわけです。
3/4拍子は、やはり「ワルツ」というのが主流で、こういったジャンルの楽曲では、このノリを終始感じることになります。
人生のメリーゴーランド / 久石譲 ~ハウルの動く城より~
例えば、映画ジブリより『人生のメリーゴーランド』です。これは聴くからにワルツのリズムという感じですよね。
6/8拍子のビート感の特徴
一方、 6/8拍子は「イチ、ニー。イチ、ニー…」というすこし余裕のあるビート感になります。楽譜で書くとこんなイメージになることが多いです。
モルダウ『わが祖国より』 / スメタナ
例えば、 クラシック楽曲の『モルダウ(わが祖国より)』ですね。
こう考えてみると、6/8拍子というのは「2拍子系のノリ」で、3/4拍子は「3拍子系のノリ」ということになります。
3/4拍子の楽曲
では、3/4拍子の楽曲について見ていきましょう。
いつも何度でも / 木村弓 ~千と千尋の神隠しより~
千と千尋の神隠しの『いつも何度でも』という楽曲です。非常に美しい楽曲ですね。
Happy Birthday To You
誕生日に歌うやつですね。これは3/4拍子の楽曲です。
※動画はアレンジで途中から4拍子になっています。
Amazing Grace
『Amazing Grace』という楽曲。 これも有名な楽曲ですね。
雨のち晴レルヤ / ゆず
ゆずの『雨のち晴レルヤ』。これはオリコンチャートにもランクインしており、3拍子ながらもポピュラーな楽曲です。
エイミー / 茅原実里
アニメ映画『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン 外伝-永遠と自動手記人形-』の主題歌です。これも3/4拍子の楽曲です。
My Favorite Things / John Coltrane
Jazzでは有名な『My Favorite Things』という楽曲です。アニメ『坂道のアポロン』にも使用されていましたね。
6/8拍子の楽曲
続いて6/8拍子の楽曲です。
思い出のアルバム / 童謡・唱歌
卒業式などで歌ったことはあるのではないでしょうか。これは6/8拍子の楽曲になります。
We Are The Champions / Queen
Queenの『We Are The Champions』という楽曲は6/8拍子の楽曲となっています。
Pale Blue / 米津玄師
最近の楽曲では米須玄師の『Pale Blue』。最後で6/8拍子に変化しています。
雫 / スキマスイッチ
スキマスイッチの『雫』という楽曲もそうですね。アニメ『獣の奏者エリン』の主題歌となっています。
This Love / アンジェラ・アキ
アニメ『BLOOD+』EDテーマの『This Love』という楽曲です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、拍子の話をしてきました。同じ3拍子でもノリがずいぶん違うのがわかってもらえたかと思います。
参考になれば幸いです。
では!