コード(和音)理論

アニソン必須の終止感!『♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ』進行~ピカルディ終止、モーダルインターチェンジ~


今回は、アニソンに着目していきたいと思います。その中でも、アニソンでよく使用される特徴的なコード進行についてみていきたいと思います。日本のアニソンの終わり方には、かなり共通点がみられます。

https://youtu.be/z4OZ4-QHfwk




音楽はあまりわからないという方でも、使用楽曲を見るだけでも楽しめるのではないかと思います。

最高の終止感!?:♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ進行

まずこのコード進行が何者かということについて説明していきます。コード進行は、A♭→B♭→C(♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ)ということで、Cメジャースケールにはない音が使用されているのが特徴です。



めちゃくちゃ有名な楽曲としては『スーパーマリオブラザーズ(Super Mario Bros.)』の地上BGM。


上行進行&メジャーコード連続で終止するので、強い高揚感と力強い雰囲気があります。

音楽理論的な解釈

音楽理論的な解釈をすると、メジャー(長調)かマイナー(短調)かで2パターンの解釈があります。 (興味ない方は飛ばしてOKです!)

※ポピュラー音楽では長調と短調を区別できないことも多いのですが、こちらのほうが説明しやすいですので、今回は分けて解説したいと思います。

メジャー(長調)の楽曲では…

メジャーの観点から考えると、解決する主和音(Ⅰ)に向かって同主調(Key:Cm)のコード群である♭Ⅵと♭Ⅶが使用されているという考え方です。


「モーダルインターチェンジ(Modal Interchange)」という手法で、一時的に転調しているという考え方ができるんですね。

マイナー(短調)の楽曲では…

マイナーの視点で考えると「A♭→B♭→Cm」が「A♭→B♭→C」になったと考えます。この場合だと、最後の主和音(Ⅰm)がメジャーコードに変化されていますね。



クラシックでは「ピカルディ終止」と呼ばれるもので、バッハ(例:平均律クラーヴィア曲集第1巻 巻2番)やショパン(例:夜想曲 第20番<Op.20 C sharp minor>)で使用されていたりします。


起源としては、あえて明るいサウンドで終わることによって「神に救われる」ということを表現したと言われています。やはり、音楽は宗教的な背景が強そうですね。

以上、2通りの解釈を紹介しましたが、『メジャーとマイナーのコードを組み合わせて使用している』という点では同じです。

実用的には「最後のメジャーコードに向かって、全音間隔のメジャーコードを連続させるぞー!」という感覚でいいと思います。

使用されている楽曲(アニソン)

アニソンではかなり共通したコード進行なので、本当にいろいろありますが、有名楽曲をピックアップしていきます。

ウィーアー! / きただにひろし

アニメ「ワンピース」のOPテーマ曲『ウィーアー!』という楽曲でこのコード進行がみられます。

Butter-Fly / 和田光司

さらに名曲「デジモンアドベンチャー」OPの『Butter-Fly』のサビでも使用されています。

Cagayake! GIRLS / 放課後ティータイム

アニメ「けいおん!」のOPテーマである『Cagayake!GIRLS』にも使用されています。

君の知らない物語 / supercell

アニメ「化物語」のEDテーマ『君の知らない物語』です。非常に爽やかな楽曲ですが、ここにもこのコード進行が使用されています。

God knows… / 涼宮ハルヒ

このコード進行はマイナーの楽曲でも使用されます。有名なのがアニメ「涼宮ハルヒ」挿入歌の『God knows…』です。まさしく神のみぞ知るという感じが演出されています(?)。

Only my railgun / fripside

こちらも有名な楽曲ですね。fripsideの『Only my railgun』。これもマイナー調の楽曲で使用されています。

ピースサイン / 米津玄師

アニメ「僕のヒーローアカデミア」の『ピースサイン』。 米津玄師さんの作曲ですが、これにもこのコード進行が使用されています。

CryBaby / Official髭男dism

近年、話題のOfficial髭男dismの『CryBaby』ですね。

転調に目が行きがちの楽曲ですが、楽曲の最後ではまさに”リベンジ”という感じで、希望に満ち溢れている雰囲気がしています。心情がものの見事に表現されています。

まとめ


いかがでしたでしょうか。

名曲の数々で使用されていましたね。この前向きな雰囲気の力強いコード進行が、夢と希望を与える「アニメ」というコンテンツに合致したサウンド感なのだと思います。

ぜひ、活用してみてください。


参考になれば幸いです。


では!


ABOUT ME
だっとさん
ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!

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