このサイトでは楽曲のコード進行や音楽理論を紹介しているのですが、それによって見えてきた各アーティストの楽曲特徴についてまとめてみたいと思います。
今回は実力派アーティストの4人組バンド『Official髭男dism』です。動画も参考にしてみてください!
では、いきましょう。
Official髭男dismの楽曲特徴
男性4人組バンドの『Official髭男dism』。かなり多彩な音楽表現を備えた実力派アーティストですね。もちろん楽曲にも特徴的な部分が感じられます。
- ボーカルのメロディ跳躍
- コードチェンジ、響きの複雑さ
- 髭男に特徴的なコード進行パターン
藤原さん(Vo.)の音域の広さ
まずは楽曲のメロディですね。驚くことにこのアーティストはVo.担当の藤原さんが1オクターブ以上の音域を軽々と跳躍していきます。
例えば「I LOVE…」のサビ冒頭部分。メロディがオクターブよりさらに上である「9度の跳躍」が繰り出されています。「イエスタデイ」も跳躍が目立ちますよね。オクターブに近い音の上下跳躍が激しいです。
楽曲を通じて2オクターブを行き来することもあるので、藤原さんの音域の広さが伺えます。これがOfficial髭男dismの一番の特徴ではないでしょうか。
楽曲のコードチェンジ、コード響きの複雑さ
楽曲のコード進行についてですが、かなりコードチェンジが激しいと思います。コードの合間合間にどんどんコードが挿入されていき、目まぐるしい楽曲展開になっています。
さらに、分数コード(オンコード)やテンション、ディミニッシュのような全体的に“凝ったコード使い”がされていて、複雑なサウンドに感じるのではないでしょうか。
例えば、「劇場版 ドラえもん のび太の宇宙小戦争」の主題歌である「Universe」のイントロなんかはこんな感じ。
藤原さんがおそらくジャズにも影響を受けているピアニストなので、ポップスではなかなか見られない、こういった複雑なハーモニーを扱えるのだと思います。
セカンダリードミナント × 髭男風 ”クリシェ”
よく使われるコード進行についてですが、個人的に特に「目立つかなー」と思うのがこんな感じのコード進行です。
「Just The Two Of Us進行」の後半部分を「クリシェ進行」にした感じでしょうか。これが髭男の楽曲では非常によく使用されているアプローチですね。(下行する時のコードパターンはさまざま。楽曲のメロディによって微妙に違う気がします)
使用されている楽曲の例
例えば、「Pretender」のBメロ部分。
「Crybaby」のサビ。
なんせ髭男はこのセカンダリードミナントのⅢ7の響きを多用する傾向にあります。 これはノンダイアトニックコードなので「ここぞ!」という場面でのみ使うことが多いのですが、髭男の楽曲では惜しむことなくバンバン登場します。
そのせいもあってか、髭男の楽曲はドラマティックな展開が多く、最後には「なんか映像作品でも見せられたのか?」という感じでお腹一杯…。みたいな感覚になりますよね。
このボーカルの跳躍とコード進行によるドラマティックな展開がOfficial髭男dismの楽曲を特徴づけている要素の一部なのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
近年、人気のOfficial髭男dismについて紹介しました。こうしてみると、やはり「凝った曲が多いなー」と感じます。個人的に「CryBaby」は度肝を抜かれた楽曲でした。今後も様々な楽曲のリリースに期待ですね。
参考になれば幸いです。
では!
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