スケール(音階)理論

6度(M6)の跳躍が泣きメロディというのはマジなのか?~滲み出る切ない雰囲気の理由について~

長6度(M6)の魅力について

音楽を聴いているとやはり長6度というのは魅力的であると感じます。長6度はメジャースケールでいうところの6番目の音です。Key:CにおけるA音つまりラの音が該当します。

この音はすぐ隣にソの音(5番目)がありますので、そのまま移行すればKeyにおける比較的安定な音に着地できるという特徴があります。また、第6音は平行調であるKey:Amの主音となる音ですので、メジャーキーで使うにしても、暗い影が垣間見えるという点で特別な魅力があるのかもしれません。

印象的に使用されている楽曲例

6度跳躍が使用されている例として「見上げてごらん夜の星を」「童謡:まっかな秋」や「リスト 愛の夢 第3番」「ショパン ノクターン Op.9 No.2」が挙げられます。クラシックでは「憧れ」や「愛」「恋」を連想させる(?)といわれています。ポップスやゲー厶音楽でもいくつか印象的だった楽曲をピックアップしてみましたが、他にもスポットで用いられている楽曲はたくさんあると思います。

6度跳躍が使用されている楽曲例
・回る空うさぎ / Orangestar
・晴る/ヨルシカ
・都落ち/ヨルシカ
・インフェルノ / Mrs.GREEN APPLE
・アスノヨゾラ哨戒班/OrangeStar
・Icecream Oddesay〜Omega Strikerより〜
・Simple and clean~KINGDOM HEARTSより~
 などなど…

 楽曲における跳躍は非常に印象的なフレーズになるのは間違いありません。例えば、オクターブ跳躍はこのブログでも何度か紹介しており、ポップスでも非常に多くの例があります。

オクターブ跳躍が使用されている楽曲例
・ケセラセラ / Mrs.GREEN APPLE
・廻廻奇譚 / Eve
・秒針を噛む/ずっと真夜中でいいのに。
・うっせえわ/Ado
・やさしさに包まれたなら/松任谷由美
 などなど…

一方、6度跳躍は、オクターブまでは上がりきらず、なんか行ききらない、中途半端な歯がゆささがあるのかなという風に思います。個人的にはそこに切なさに似た印象を感じる気がします。

どのように接続するか?

6度跳躍の後は、音は下がる方向に接続することが多いです。その理由は単純で、上がった音は下がらないと全体的なフレーズで聴いたときのバランスが悪いからです。

Orangestar「回る空うさぎ」という楽曲では、6度跳躍が目立ちます。Bメロでそれらのフレーズが繰り返されており、サビにて「空を目指した…」の部分で最高音を6度跳躍が担っているとして非常に印象的に使用されていると感じます。

Mrs.Green Apple「インフェルノ」はサビの「永遠はないんだと…」で6度跳躍が繰り返されていて面白いですね。それにプラスして裏声で歌われており非常に印象に残るサビになっていると思います。これも長6度の後に完全5度に着地するフレーズになっています。

ヨルシカ「晴る」でも「晴れに晴れ…」のサビ初っ端のフレーズに長6度跳躍したあと、完全5度に着地して下がるというフレージングになっています。

このように、例外はあるとは思うのですが、長6度まで上がった音というのは降りることが多く、それは完全5度に接続するとバランスが良いのではないかということになります。

まとめ

今回は6度跳躍についてみてきました。オクターブ跳躍と同様にやはり音程が上がるので、印象的なフレーズになりやすいのかなという風に思います。ぜひ、意識して聴いてみてください。

参考になれば幸いです。

では!

音源・ストリーミング


日々の音楽を聴く際にストリーミングサービスはなかなか便利です。流行りの楽曲もまとめて配信されています。

〇Amazon Music Unlimitedでは多くの楽曲が聴き放題
⇒ Amazon Music Unlimited アマゾン公式(無料体験)

関連書籍



   

ABOUT ME
だっとさん
ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA