第12回目は、コードの表記方法についてです。
音楽理論の基本的な解説はこれで最後になります。
コードの表記方法がわかると、コードを見たときに何の音を押さえれば良いかすぐにわかります。また、1つのコードでもいろいろな表記方法があったりするので、それについても紹介したいと思います。
では、いきましょう!
コードの表記方法
まず、基本的なコード表記の規則について解説します。
基本的には以下の順番で考えることになります。最初にいくほどコードとしての重要度が増していきます。逆にいうと、後ろの方は省略してもサウンド的には大きく影響はありません。
①ルート音の表記
最初の英語の部分ですね。一番低い音であるルート音がここに表記されることになります。一番大きい文字で表されていますね。
②マイナー、メジャーの表記
次はマイナーかメジャーかということを表記します。「M」がつく場合、明るい響きのするメジャーコードを表します。逆にマイナーの場合は「m」を追加します。
3和音のメジャーコードの場合は、何もつかないのが通例です。3和音のコード表記についてはここまで完成です。
③セブンス(4和音)の表記
4和音の場合は、ルート音から考えて7thの音が追加されるので、後ろに「7」をつけます。これだけで4和音のおしゃれなコードにすることができます。メジャーセブンスの場合は7th、マイナーセブンスの場合は♭7thが追加されることになります。
④ テンション、補足情報の表記
小さい文字でちょこちょこっと書いてあるやつです。ここでは「テンション」あるいは「補足情報」を付け加えます。コードの詳細情報ぐらいのイメージです。ぶっちゃけなくてもコードとしては成り立ちます。
特に、「ドミナントセブンスコード(〇7)」にテンションを付加する場合、7という数字が省略されて「ルート音+テンション」のみを表記することがありますので注意が必要です。むしろこっちの方がよく使用されるかもしれません。
特殊なコードの表記方法
コードには特殊な表記をするものがありますので紹介しておきます。「〇add9」、「〇sus4」、「〇dim」、「〇aug」といったものですね。これらはコードに直接意味を表記したようなコードです。ザっと紹介すると以下のような意味を持ちます。これについては必要に応じて覚えてもらえれば良いと思います。
コード表記の一覧
基本原則はあれど実際には、省略されたり、ジャンルによっては見慣れない標記をすることがありますので、順番にまとめておきます。
メジャー(Major)
メジャーコードは基本的に何もつけないのが通例です。
マイナーコード(Minor)
これも「m」をつけるのが一般的です。それ以外の表記は基本的にありません。
メジャーセブンスコード(Major 7th)
これは大きく分けて2つあります。「M7」と、「△7」という三角をつけるをつけるパターンですね。これは半々ぐらいの頻度ですので覚えておく必要があります。
マイナーセブンスコード(Minor 7th)
これも結構あります。ジャズでは「-7」という表記をよく見かけます。
セブンスコード(7th)
基本的には「7」を付けるだけですが、ごく稀に「×」というバツを付ける表記があります。
ディミニッシュコード (Diminish)
これは少しやっかいです。「○」という丸をつける表記があります。
また、dimコードは表記だけでは3和音と4和音の区別がないことがあります。通常であれば、「dim7」という表記を用いるのですが、省略していることがあるので注意してください。響きだけならどちらでもあまり影響はありません。
マイナーセブンス(♭5)コード(Minor 7th Fratt 5)
このコードは別名「ハーフディミニッシュ」と呼ばれます。なので、ディミニッシュの「〇」を半分に分割した「Φ」を使用する表記を使います。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
コードの表記方法についてまとめてみました。ジャンルによって色々な表記方法があるので、知っておくといいです。
特にジャズは本当にいろいろな表記方法をすることがありますのでやっかいですね。
今回のポイントは2つ。
②音楽ジャンルによって色々な表記方法がある。
参考になれば幸いです。
では!