動画でも解説しています。
サウンド感をコントロールする7つのモード
一般的に、モードスケールと呼ばれるような7つのスケールがあります。これらは、メジャースケールのそれぞれの音を開始音としたときに発生する7音階で、教会旋法(チャーチモード)とも呼ばれるものに紐づくスケールになります。
これらのモードは、ゲーム音楽や劇番音楽などによく使用され、いわゆる”それっぽい雰囲気”を演出するのに必須のモードとなっています。
通常のメジャースケールやマイナースケールを使用した時と比較すると一風変わったサウンド感が得られ、これらの特性から、明るい&暗いといった順列で整理できると言われています。
モードの明暗を決める要素
では、これらのモードの明暗をどのように整理するかということですが、実はこれはすごく簡単で単純なものとなります。
それは、♭と#の数。一般的にスケールに#をつけると明るい印象になり、逆に♭数が多くなると暗く感じるといわれています。これらがモードの雰囲気に大きくかかわる要素となります。
リディアンモード(Lydian Mode)
例えば、リディアンスケール(Lydian Scale)というものがあります。これは、メジャースケールの4番目の音に#をつけたスケールであり、確かに、メジャースケールと比較すると明るく、視界が開けたような印象になります。
リディアンモードの使用楽曲の例
・バックトゥーザフューチャーのテーマ~映画「Back to the future」より~
・スターウォーズのヨーダのテーマ~映画「STARWARS」より~
・ポチとたからさがし~ゲーム「ヨッシーストーリー」より~
・ゼルダ姫のテーマ(ゼルダの子守唄)~ゲーム「ゼルダの伝説」より~
・スぺースジャンクギャラクシー~ゲーム「スーパーマリオギャラクシー」より~
など…
したがって、これらの7つのモードのうち最も明るい印象を与えるのは、リディアンスケールを使用した時ということになります。
(ここでは詳しく説明しませんが、リディアンモードは扱うのはかなり難しいです。コード進行もポイントであり、リディアンっぽさを出すのには、Ⅰ→Ⅱというコード進行を繰り返すのが常套手段となります)
ミクソリディアンモード(Mixolydian Mode)
では、メジャースケールより暗いものについてです。暗くなるので、#ではなく、♭をつけたスケールになります。そこで、7番目の音に♭をついたスケールが、ミクソリディアンスケール(Mixolydian Scale)です。
スケールを辿っていくと、前半は明るいですが、後半はやはり暗い印象になりますし、主音に対する導音がなくなりますので、やはり響きはだいぶ異なります。
ミクソリディアンモードの使用楽曲の例
・Funky Town / Steven Greenberg
・Sweet Child O’Mine / Guns N’Roses
・チョコボのテーマ ~ゲーム「ファイナルファンタジー」より~
・ソニックのテーマ~ゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」より~
・ポケモンOPテーマ~ゲーム「ポケットモンスター赤・緑」より~
など…
セブンスの響きに由来するので陰りのある印象もありますが、どちらかというと陽気とか力強い印象がします。なかなか言葉では言い表しづらいですが、このようなものがミクソリディアンモードの響きになります。
(ここでは詳しく説明しませんが、ミクソリディアンっぽさを出すのには、Ⅰ→♭ⅦもしくはⅣ→Ⅴmというコード進行を繰り返すのが常套手段となります)
ドリアンモード(Dorian Mode)
では、もう少し暗くしていきます。次は♭が3番目の音についたドリアンスケール(Dorian Scale)と呼ばれるスケールです。3度に♭をつけているので、マイナースケールの仲間という認識が強いかもしれません。
これは、ナチュラルマイナースケールの第6音を半音あげた(#がついた)スケールとなっており、マイナースケールよりシックできらびやかな印象があります。
これは特に重要なモードとなり、楽曲でも登場することが多いものです。ジャズ、ケルト音楽、異国音楽など、ジャンルによって色んな顔を持つモードでもあります。
ドリアンモードの使用楽曲の例
・So What / Miles Davis
・Stolen Moments / Oliver Nelson
・Chamereon / Harbie Hancock
・New Job~アニメ「リコリス・リコイル」より~
・いつか帰るところ ~ゲーム「ファイナルファンタジーⅨ」より~
・懐かしき歌~ゲーム「聖剣伝説」より~
・Phantom~ゲーム「ペルソナ5」より~
など…
(ここでは詳しく説明しませんが、ドリアンっぽさを出すのには、Ⅰm→ⅣもしくはⅠm→Ⅱmというコード進行を繰り返すのが常套手段となります)
フリジアンモード(Phrygian Mode)
次は、マイナースケールよりも暗くしていきます。そこで、マイナースケールの2番目の音に♭がついたものが、フリジアンスケール(Phrygian Scale)です。
ルート音と2番目が半音の関係になるため、かなり不気味な印象があります。
フリジアンモードの使用楽曲の例
・Symphony Of Destraction / MEGADEATH
・Don’t Say “lazy”~アニメ「けいおん!」より~
・魔王決戦~ゲーム「クロノトリガー」より~
・戦闘!トレーナー~ゲーム「ポケットモンスター赤・緑」より~
また、メタルなどのジャンルにも使用されており、暗さや不気味さを演出するモードだと考えられます。しったがって、ナチュラルマイナーよりも暗い印象を与えるようなスケールだと言われています。
ロクリアンモード(Locrian Mode)
フリジアンよりもさらに暗くしたものが、ロクリアンスケール(Locrian Scale)です。これは、さらに、第5音に♭をつけたものとなっており、もはや不協和音に近い響きもあります。そのせいもあってか、この辺からは楽曲ではあまり用いられなくなります。
ロクリアンモードの使用楽曲の例
・Björk / Army Of Me
・炭鉱都市ナルシェ~ゲーム「ファイナルファンタジーⅥ」より~
7つのモードの明暗の順列
7つのモードの明暗が出来上がりました。それぞれ、必ずしも明暗では説明出来ないような雰囲気がありますが、なんとなくサウンド感はわかってもらえるのではないかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
もちろん、サウンドの明るい暗いの感じ方は、個人によって異なりますが、大方、納得いく部分があるのではないでしょうか。
これらのモードは楽曲の雰囲気を演出するうえで重要になってくるものとなります。使用するスケールをみるとたった1音だけ変化するだけなのですが、楽曲にするとそれ相応のインパクトがあるのが音楽の面白いところです。
ぜひ、いろいろ使ってみてください。
では!
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