今回は、YOAOSBIのコード進行の話をしたいと思います。
動画の方が分かりやすいかもしれませんのでこちらを紹介しておきます。ぜひ、見てみてください。
YOASOBIの楽曲でめちゃくちゃ使用されているコード進行
YOAOSBIの楽曲では。ほぼ故意的と言っていいほど徹底して使用されているコード進行があります。
それが「王道進行 × Just The Two Of Us進行」というコード進行。
これらのコード進行についてはこのブログでも何回も取り上げているので、知っている人は多いかと思いますが、YOAOBIの楽曲ではほぼ全部の楽曲で使用されているコード進行です。
実際の使用楽曲をまとめるとこんな感じ。現在リリースされている全9曲中8曲で使用されています。
- 夜に駆ける(Aメロ、Bメロ、サビ)
- ハルジオン(Aメロ、サビ)
- 夢をなぞって(Bメロ)
- アンコール(Aメロ、サビ)
- 優しい彗星(Aメロ、Bメロ、サビ)
- 怪物(サビ)
- 群青(サビ)
- たぶん(Aメロ、サビ)
個人的に好きな楽曲である「ハルカ」だけは使用されていませんでした。(YOAOSBIらしさがないというかそこが好きなのかもしれません。)
ということで、かなりの頻度でこのコード進行が使用されているというのがわかってもらえたかと思います。
王道進行 × Just The Two Of Us進行の魅力
これほどまでに魅力のある「王道進行×Just The Two Of Us進行」なわけですが、個人的には「めちゃくちゃ切ない感じを出せるなー。」という印象があります。
ことさら明るいというわけでもない。かといって落ち着いた印象でもない中途半端な感じ。かなり情緒を感じさせるコード進行です。
前半の王道進行でドラマティックな展開を作り上げてから、Just The Two Of Us進行で置きにいくといった感じ。
ペンタトニックスケール(5音音階)なんかもそうですが、日本人はかなり好きな部類のサウンドな気がします。
王道進行 × Just The Two Of Us進行 ~音楽理論的な考察~
作曲している人ならわかるかと思いますが、このコード進行はかなりメロディをのせやすい。
「困ったらこれ使っとけばいい曲になるんじゃない?」という感じの心強いコード進行たちです。
この要因としては、どちらもダイアトニックコードの4番目のコード(Ⅳ)から始まるからだと思っています。
Ⅳはコード機能でいうとサブドミナント(SD)で、トニック(T)とドミナント(D)の中間のような性質があるんですね。
なので、コードの最初にもってくると非常に自由度が高い。これがメロディをつくる際のインスピレーションにつながっているような気がします。
1人のアーティストとしての特徴づけか
作曲家としてこれほどまでに同じコード進行を繰り返して使用するのは気が引けるというか、よっぽどの狙いがないとやらない気がします。
にもかかわらず、Ayaseさんがこのコード進行を繰り返し使用するのは、アーティストとしての特徴づけをしているのかなーと思います。
実際、J-popに多大な影響を及ぼした小室哲也さんは6451進行(Am→F→G→C)というコード進行を多用しまくって、ヒット曲を量産した結果、この進行は『小室進行』だなんて言われるようになったわけです。
Ayaseさんは小室哲也さんにかなり影響を受けたとおっしゃっていた(?)ような気がします。
なので、1つのコード進行を使いまくることによってゆくゆくは「Ayase進行」だなんて言われるようになるかもしれません。(この先、小室哲也さん並みにJ-pop界に影響を与えるかどうか次第ですが…)
王道進行 × Just The Two Of Us進行 = Ayase進行??
これはあくまで個人的な意見なので、真意は全くもってわかりませんが、なにかしらの理由があるのであれば、今後もこのコード進行が使用されたYOASOBIの楽曲が数多くリリースされそうですね。
聴き手にとっても、既視感(既聴感?)が心地よかったりするのだと思います。良い意味でYOAOSBIらしいサウンドということですね。
世の中にアーティストなんてあふれているわけですから、1人のアーティストとして強烈な個性を印象づけるのにはかなり重要な要素なのかもしれません。
まとめ
ということで今回はYOAOSOBIとコード進行についての話をしてみました。
皆さんも自分のお気に入り&お得意のコード進行なんてのを見つけると作曲がはかどったりするかもしれません。
(ちなみに私は何のヘンテツもない上行進行が好きだったりします。)
参考になれば幸いです。
では!