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115万キロのフィルム / Official髭男dism【コード進行分析】

ポップス
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今回は、Official髭男dismの115万キロのフィルムです。アルバム『エスカパレード』収録曲です。115万キロというのは20〜100歳までの期間カメラを回し続けた時のフィルム重さを表しているようです。ロマンチックですね。


では、いきましょう!



キー:E♭メジャー
(♭3つ)

楽譜はSwing(スウィング)になっています。8分音符を3連符で弾いてください。


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イントロ

2〜5小節目

A♭→Gm7→Fm7→E♭→D♭:Ⅳ→Ⅲm7→Ⅱm7→Ⅰ→♭Ⅶ

ダイアトニックコード中心です。下降していくようなイメージですね。最後のコードにはD♭コードが使用されています。このコードは♭Ⅶなので、E♭ナチュラルマイナーダイアトニックコードからの借用です。一瞬だけ雰囲気が変化した感じがすると思います。モーダルインターチェンジというやつですね。


6小節目

Dm7(♭5)→G7→Bdim:Ⅶm7♭5→Ⅲ7→♯Ⅴdim

少しややこしいコード進行ですが、次の小節も含めて考えるとわかりやすいです。キー:CマイナーのDm7(♭5)→G7→Cmというツーファイブワン進行が基となっています。そこに経過音であるBdimコードが挿入されたという感じです。

Dm7(♭5)→G7→    Cm:Ⅱm→Ⅴ7→Ⅰm(ツーファイブワン進行)
Dm7(♭5)→G7→Bdim→Cm:Ⅱm→Ⅴ7→Ⅰm(経過音であるdimコードが挿入される)

7小節目

Cm→B♭7→Am7(♭5):Ⅵm→Ⅴ7→♯Ⅴdim

ここのコード進行。本来はCmコードで解決するのですが、B♭7→Am7(♭5)コードが追加されています。〇m7(♭5)コードはdimコードを4和音にしたコードなので、響き的にはdimコードと同じと考えることができます。

ここのAm7(♭5)コードはトニックディミニッシュ呼ばれるものの仲間です。トニック(安定)+ディミニッシュで、安定な響きであるところにdimコードを使用するというものです。

本来はCmコード(トニック)で安定なのですが、B♭7→Am7(♭5)を追加し、トニック→ドミナント→トニックディミニッシュという流れが出来上がります。

<dimコードの3つの使用方法>
 ちなみに、dimコードには以下の3つの使用方法があるので紹介しておきます。
①経過音:コード進行を半音同士でつなぐ役割。
②ドミナントの代理コード:〇7コードと構成音が似ているので代理コードとして使用可能。
③トニックディミニッシュ:本来、安定な響きのコードを使用する代わりとして、独特な響きをもたらす。

8〜9小節目

Fm7→B♭7→E♭:Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ

ここは通常のⅡm7→Ⅴ7→Ⅰのツーファイブワン進行です。



10小節目

A♭m→D♭:Ⅳm→♭Ⅶ

ここはサブドミナントマイナーコードが連続して使用されています。
どちらもE♭ナチュラルマイナーダイアトニックコードからの借用です。モーダルインターチェンジと呼ばれるものです。

E♭ナチュラルマイナーダイアトニックコード

Aメロ

3〜4小節目

Dm7(♭5)→G7→Cm→Bdim:Ⅶ(♭5)→Ⅴ7→Ⅵm→♯Ⅴdim

ここもキー:Cマイナーと考えたときのツーファイブワン進行です。次の小節のコードがB♭m7なので、そこに向けて経過音としてBdimコードが挿入された形になっています。


5小節目

B♭m7→E♭:Ⅴm7→Ⅰ

ここのB♭m7コードもE♭ナチュラルマイナーダイアトニックコードからの借用と考えることができます。この曲にはモーダルインターチェンジが多用されています。



6〜7小節目

Dm7(♭5)→G7→Cm→B♭7→Am7(♭5)Ⅶ(♭5)→Ⅲ7→Ⅵm→Ⅴ7→♯Ⅴdim

イントロでも使用されていたコード進行ですね。本来はCmで解決するのですが、そこにB♭7→Am7(♭5)というコードが追加されているといったイメージです。



Bメロ

3~4小節目

Fm7→B♭7→E♭→E♭7:Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ→Ⅰ7

ツーファイブワン進行です。最後のE♭7コードはセカンダリードミナントです。

5~6小節目

Dm7(♭5)→G7→Cm→B♭7→Am7(♭5)Ⅶ(♭5)→Ⅴ7→Ⅵm→#Ⅴdim

ここにもこのコード進行が使用されています。イントロ、Aメロでも使用されていました。弾いていて気持ち良いコード進行ですよね。


サビ

4小節目

B♭7→C7:Ⅴ7→Ⅵ7

ここのC7コードはセカンダリードミナントです、次の小節のFm7コードに向けてドミナントモーションします。


メロディ:なんだからさ…Ah…

コードがC7なので、メロディの音もC7コード構成音(3rd)であるE音が使用されています。


5~6小節目

Fm→Fm△7:Ⅱm→Ⅱm△7

少し変わったコードが使用されています。〇m△7というのは、〇m7の『7th音がメジャー7thになる』ということです。つまり、構成音は以下のようになります。

Fm△7コード構成音:F・A♭・C・E


なので、このコード進行では、F音→E音という風にコード構成音が下降(コードの内声のみが下降)します。ベース音は同じなのですが、響きとしては下降していく感じを演出することができます。

13~14小節目

A♭→A♭m→Gm7→C7:Ⅳ→Ⅳm→Ⅲm7→Ⅵ7

A♭mコードはサブドミナントマイナーです。モーダルインターチェンジですね。

特に、このⅣ→Ⅳmというコード進行はサブドミナントマイナーコード進行パターンの代表格です。Ⅳの後にはとりあえずⅣmを使用しておけば切ない雰囲気を演出できます。扱いやすいコード進行です。


C7コードはセカンダリードミナントで、次の小節のFm7コードへドミナントモーションしています。



Cメロ

Cメロ全体

少し転調感のあるパートですね。平行調であるキー:Cマイナーへの転調と考えてもいいかもしれません。ただ、キーが曖昧なところでもあるので今回はキー:E♭メジャーのままでいきます。

2~3小節目

G7→Cm:Ⅲ7→Ⅵm

転調感がある理由です。Cメロパートの初っ端からセカンダリードミナントであるG7コードが使用されています。

4小節目

A♭m7→D♭:Ⅳm7→♭Ⅶ

サブドミナントマイナーコードが連続しています。どちらもE♭ナチュラルマイナーダイアトニックコードからの借用です。イントロでも使用されていました。

メロディ:僕らには決められない

『僕…ら…にはの『ら』の部分の音がサブドミナントマイナーコードに付随して変化しています。


5小節目

E♭→Dm7(♭5)→G7:Ⅰ→Ⅶm7(♭5)→Ⅲ7

『だ…か…ら』の部分。気持ち良い部分ですね。次の小節のコードがCmなので、Dm7(♭5)→G7の部分はツーファイブワン進行が意識されています。


まとめ



いかがでしたでしょうか。


コード進行的にはかなり工夫されていた曲だと思います。リハーモナイゼーションが多用されていますね。Official髭男dismの曲はどれも和声的な工夫がされていて楽しいです。作曲者の藤原さんがピアニストだということもあり、和声的な観点の理解は深いのだと思います。


参考になれば幸いです。



では!



CD、バンドスコアはこちら





動画はこちら

Official髭男dism – 115万キロのフィルム[Official Live Video]

 

 

 

 

 

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