コード進行・楽曲分析

【徹底調査】J-POPのコード進行はどうだったのか!?1〜50位のコード進行を集計してみる【2023年】

2023年のJPOPはどうだったのか?

今年も2023年の音楽ランキングが発表されましたので集計したいと思います。毎年恒例のビルボードジャパンHOT100が公表されました(Billboard JAPAN HOT100)。今年は全体的にアニメとのタイアップ楽曲が大きく注目され、ランキングの筆頭となることが多かったと考えられます。

簡単に見ていくと、1位はバズりにバズったYOASOBI「アイドル」、2位はOfficial髭男dism「Subtitle」、3位はVaundy「怪獣の花唄」です。ランキングには昨年以前のリリースである「ドライフラワー」や「夜に駆ける」などの楽曲も見られ根強く聴かれているなーと感じます。

ネット流行をより反映しているのはダウンロードランキングか?

一方、Download Songs部門をみていくと、Ado「唱」、King Gnu「SPECIALZ」、YOASOBI「勇者」、米津玄師「地球儀」や アニメ「推しの子」主題歌である女王蜂「メフィスト」が上位にランクインしており、こちらの方が今年の楽曲をより色濃く反映しているものだと考えられます。したがって、今回はこちらのランキングを指標に調査していきます。

上位1〜50位のコード進行の調査

上位1〜50位の 楽曲の顔ともいえるサビのコード進行について集計しています。記載しているのは冒頭の4コードのみで経過コードなどを極力省いたコード進行になります。コメント欄にザっと載せておきますので参考にしてください。

1~25位

楽曲 / アーティストKeyコード進行(サビ頭)
アイドル / YOASOBICⅣ-ⅲ-ⅵ-Ⅰ
第ゼロ感 / 10-FEETFⅵ-Ⅴ-Ⅱ/#Ⅴ-Ⅳ
Subtitle / Official髭男dismG♭Ⅳ-Ⅴ-Ⅲ-ⅵ
絆ノ奇跡 / MAN WITH A MISSON×miletB♭Ⅳ-Ⅴ-ⅵ-Ⅰ
唱 / AdoF#ⅵ-Ⅴ-Ⅳ
怪獣の花唄 / VaundyDⅣ-Ⅴ-ⅵ-Ⅰ/Ⅲ
青のすみか / キタニタツヤD♭Ⅳ-Ⅲ-ⅵ-(ⅴ-Ⅰ)
KICK BACK / 米津玄師Eⅵ-ⅱ-Ⅲ-ⅵ
祝福 / YOASOBIGⅣ-Ⅴ-ⅲ-Ⅵ
SPECIALZ / King GnuAⅵ-Ⅰ-Ⅳ-Ⅲ
美しい鰭 / スピッツD♭Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ-ⅵ
勇者 / YOASOBIB♭Ⅳ-Ⅴ-Ⅲ-ⅵ
新時代 / AdoGⅱ-Ⅳ-ⅵ
オトナブルー / 新しい学校のリーダーズGⅵ-ⅵ-ⅵ-ⅵ
ダンスホール / Mrs.GREEN APPLED(Ⅳ-Ⅴ-ⅵ)-(Ⅳ-#Ⅳdim-Ⅰ)
地球儀 / 米津玄師B♭Ⅳ-Ⅴ-ⅵ-ⅲ
愛の花 / あいみょんB♭Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ
Habit / SEKAI NO OWARID♭ⅵ-Ⅴ-Ⅳ
コイコガレ / MAN WITH A MISSION×miletEⅵ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ
I’m a mess / MY FIRST STORYBⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ
ホワイトノイズ / Official髭男dismE♭Ⅳ-Ⅴ-Ⅲ-ⅵ
Seven / Jung KookBⅣ-Ⅲ-ⅵ-(ⅱ-Ⅰ)
ミックスナッツ / Official髭男dismF#Ⅰ-Ⅲ-ⅵ-(ⅴ-Ⅰ)
TATTOO / Official髭男dismFⅣ-ⅲ-ⅵ
心得 / UruA♭Ⅰ-Ⅲ-ⅵ-(Ⅳ-Ⅴ)

26~50位

楽曲 / アーティストKeyコード進行(サビ頭)
Slah / yamaA♭ⅵ-Ⅴ-Ⅳ-(Ⅳ-ⅲ)
ケセラセラ / Mrs.GREEN APPLEBⅠ-Ⅳ-Ⅴ-#Ⅴdim
メフィスト / 女王蜂FⅣ-ⅵ-Ⅰ/Ⅲ-ⅱ
LADY / 米津玄師DⅣ-ⅲ-(#Ⅱ)-ⅱ
星月夜 / 由薫AⅣ-Ⅴ-ⅵ-Ⅴ
Mainstream / BE:FIRSTFⅵ-ⅵ-ⅵ-ⅵ
W/X/Y / Tani YuukiDⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ
スターマイン / Da-iCEG♭Ⅳ-Ⅲ-ⅵ-Ⅰ
アイラブユー / back numberD♭Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ-ⅵ
月を見ていた / 米津玄師GⅣ-Ⅰ-Ⅴ-ⅵ
残響賛歌 / AimerBⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ
可愛くてごめん / Honey WorksDⅣ-Ⅴ-ⅲ-ⅵ
青と夏 / Mrs.GREEN APPLEEⅠ-Ⅴ/Ⅶ-ⅵ-Ⅰ/Ⅴ(カノン)
Moving Pieces / Travis JapanDⅣ-Ⅴ-ⅵ
僕のこと / Mrs.GREEN APPLEGⅠ-Ⅴ-ⅵ-ⅲ(カノン)
Magic / Mrs.GREEN APPLEGⅣ-Ⅰ-Ⅴ-ⅵ
私は最強 / Mrs.GREEN APPLEEⅠ-Ⅳ-Ⅴ-ⅵ
向日葵 / AdoEⅠ-Ⅴ/Ⅶ-ⅵ-(ⅴ-Ⅰ)(カノン)
SOUVINIR / BUMP OF CHECKENDⅣ-Ⅰ/Ⅲ-ⅱ
水平線 / back numberB♭Ⅰ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅲ/#Ⅴ
Smile Again / BE:FIRSTDⅣ-ⅵ-ⅴ-ⅲ
Candy Kiss / Travis JapanFⅠ-Ⅴ/Ⅶ-ⅵ
アドベンチャー / YOASOBIEⅣ-Ⅴ-ⅲ-ⅵ
Overdose / なとりGⅣ-Ⅲ-ⅵ-(ⅵ/Ⅴ)
花 / 藤井風A♭ⅵ-ⅵ/ⅱ-Ⅴ-(ⅶ/Ⅲ-ⅲ)

定番コード進行の使用

「王道進行」、「小室進行」、「カノン進行」、「Just the two of us進行」、「ポップパンク進行」などの定番コード進行について見ていきます。

王道進行(Ⅳ-Ⅴ-ⅲ-ⅵ)

王道進行は50曲中6曲となっています。該当する楽曲でよくみられたのが、3番目のコードをセカンダリードミナントにしたⅣ-Ⅴ-Ⅲ-ⅵというパターンです。また、YOASOBIは王道進行の楽曲が多く、アニメのタイアップとなった「勇者」「祝福」も例外ではない結果となっています。

YOASOBIの王道進行に関しては若干、変化球をかけてきている感があり「祝福」では、Ⅳ-Ⅴ-ⅲ-ⅥでⅥがメジャーコードになっているため騙されないようにしましょう。
アーティストとしてはOfficial髭男dismとYOASOBIの偏りがあり、それ以外は「可愛くてごめん」のみで楽曲として多いという感じではありませんでした。

王道進行(Ⅳ-Ⅴ-ⅲ-ⅵ)
・Subtitle / Official髭男dism
・ホワイトノイズ/Official髭男dism
・祝福/YOASOBI
・勇者/YOASOBI
・アドベンチャー/YOASOBI
・可愛くごめん feat.ちゅーたん/Honeyworks

小室進行(ⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ)

今年は小室進行は少なく50曲中3曲が該当する結果となっています。今年リリースではないのですが「I’m a mess」がランクインしており、これが小室進行になっています。また去年首位であった「残響賛歌」など印象的な楽曲が多いですね。

〇小室進行(ⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ)
・I’m a mess /MY FIRST STORY
・W/X/Y / Tani Yuuki
・残響散歌/Aimer

カノン進行(Ⅰ-Ⅴ-ⅵ-ⅲ…)

カノン進行はMrs.GREEN APPLE「青と夏」「僕のこと」、Ado「向日葵」が該当しており50曲中3曲という結果になりました。

Mrs.GREEN APPLEは主和音のⅠから始まる楽曲が多く、カノン進行が使用されている楽曲も多い気がします。主和音のメジャーコードから始まると明るい印象を与えるため、それがミセスの楽曲の雰囲気を特徴づけている要因の1つなのではないかと思われます。

〇カノン進行(Ⅰ-Ⅴ-ⅵ-ⅲ..)
・青と夏 / Mrs.GREEN APPLE
・僕のこと / Mrs.GREEN APPLE
・向日葵 / Ado

Just The Two Of Us進行(Ⅳ-Ⅲ-ⅵ…)

今年のJust the two of us進行は50曲中6曲になります。総合ランキング、Download Song部門の両方で首位であったYOASOBI「アイドル」はⅣ-ⅲ-ⅵの似た響きとなって負り、呪術廻戦のタイアップとなった「青のすみか」もⅣ-Ⅲ-ⅵというコード進行が使用されています。

集計には直接反映されませんでしたが、サビ冒頭以降にⅣ-Ⅲ-ⅵというコード進行が使われていることも多かったように思います。

〇Just The Two Of Us進行(Ⅳ-Ⅲ-ⅵ…)
・アイドル / YOASOBI
・青のすみか/キタニタツヤ
・Seven/Jung Kook
・TATTOO/Official髭男dism
・スターマイン/Da-iCE
・Overdose/なとり

ポップパンク進行(Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ-ⅵ、ⅵ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ、Ⅰ-Ⅴ-ⅵ-Ⅳ)

海外でよく使用されるポップパンク進行です。特によく登場しているのはⅣから始まる4156進行です。これには、スピッツ「美しい鰭」、米津玄師「月を見ていた」、Magic「Mrs.GREEN APPLE」が該当します。「コイコガレ」は6415進行となっています。

〇ポップパンク進行(Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ-ⅵ、ⅵ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅴ、Ⅰ-Ⅴ-ⅵ-Ⅳ)
・美しい鰭 / スピッツ
・月を見ていた/米津玄師
・Magic /Mrs.Green Apple
・コイコガレ/MAN WITH A MISSION×milet

サビ初っ端のコードに関して

今年もサビ初っ端のコードについて集計しました。圧倒的にキーの4番目のコードで、サブドミナントであるⅣから始まることが多く、半分を占める50曲中26曲が該当しています。これらには「王道進行」、「Just the two of us進行」、「ポップパンク進行」を始め、「456進行、4561進行、4563進行」などの印象的なコード進行も該当しており、皆さんの感覚的にも一致する結果となります。

次点で平行調の主和音であるⅵから開始するというパターンが多く、50曲13曲が該当します。合計すると、50曲中39曲が該当する結果となり、去年と同様にⅣやⅵから始まるコード進行はポップスにおいて定番だと考えられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

定番コード進行は50曲中22曲でした。やはり聴いていても非常にキャッチーな印象がありメロディも耳障りがよい感じがします。一方、Travis JapanやBE:FIRSTの楽曲は、あまり見かけないコード進行が多く狙っている音楽市場に違いが現れているようにも感じます。


参考になれば幸いです。


では!

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だっとさん
ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!

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