音楽理論について初心者でもわかりやすく解説します。
第3回目は「ダイアトニックコード」についてです。
これに悩まされる人は多いのではないでしょうか。ただ、これを理解すると、作曲、耳コピ、アレンジが容易にできるようになります。
音楽の視野が一気に広がるので、是非とも覚えてください。
では、いきましょう!
ダイアトニックコードの意味とは?
ダイアトニックコードとはざっくりいうと、「スケール音のみで構成されたコード群」のことです。
例えば、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」というCメジャースケールのみで構成されたコード群のことを「Cメジャーダイアトニックコード」と言います。
これらのコードは「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」のみでできているので、Cメジャースケールの音と非常に相性が良いのです。
つまり、メジャースケールで作られたメロディに自由に伴奏をつけることができるということです。世の中の多くの曲は、基本的に「メジャーダイアトニックコード」を使って作られています。
ダイアトニックコードの作り方
次は、ダイアトニックコードの作り方を説明します。
作り方自体はものすごく簡単で「スケール音に対して3度ずつ3つの音を重ねる」だけです。「1つ飛ばしで音を重ねる」といってもいいかもしれません。
たった、これだけなのですが、すごくきれいで濁りのない実用的なコードが出来上がるのです。不思議ですよね。※なぜかということは周波数などの物理学的な話になるので、今は置いておきましょう。
例えば、「ド」から始めて1つ飛ばしで音を重ねると、「ド・ミ・ソ」で構成されたコードが出来上がります。これがダイアトニックコードの1つであるCメジャーコードです。
これと同じ要領で、「レ」の音に対してもコードを作っていきます。
残りの「ミ・ファ・ソ・ラ・シ」についても同様の手順でコードを作っていきます。
すると、以下のようなコードが出来上がります。
はい、これで7つのコードが揃いました。これが「Cメジャーダイアトニックコード」というものです。まぁ悪く言えばありきたりという感じでしょうか、でも、非常に濁りのないきれいな響きがしますよね。
これらの全部で7つのコードが、ダイアトニックコードというものです。
ダイアトニックコードの名前の一覧
ダイアトニックコードにはそれぞれ名前がついています。
明るい響きのするメジャー系コード「C、F、G」が3つ、暗い響きがするマイナー系コード「Dm、Em、Am、Bm(♭5)」が4つですね。どれも馴染みのあるコードではないでしょうか。
※Bm(♭5)という少し複雑なコードがありますが、それほど気にしなくてよいでしょう。マイナー系コードの仲間です。
それぞれ一番下の基準の音が英語表記になって名前がついてますね。
さらに、ダイアトニックコードでは「ド」から順番にローマ数字「Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅶ」で呼ぶことになっています。
この表記を相対表記(ディグリー:Degree)と言ったりします。これも是非、覚えておきましょう。
Cメジャー以外のダイアトニックコードについて
では、少し応用編です。
Cメジャースケール以外のスケールからできたダイアトニックコードはどうなるでしょうか。
例として、Dメジャースケールを考えてみましょう。同じ要領で「1つ飛ばしで音を重ねて」行きます。
次の音についても順番に重ねていきましょう。
これも全部で7つです。コード名は異なりますが、メジャー系コードが3つ、マイナー系コードが4つできていますね。
ただ、相対表記(ディグリー:Degree)は変化しませんので注意してください。ここがかなり重要なポイントです。
要は、基本の音がずれているだけであって、「基本の音から1つ飛ばしで音を重ねる」ということは変わりません。この「ずれる」という感覚を持っていると演奏などにもかなり便利になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ダイアトニックコードについてはかなり重要な概念ですので、ぜひ覚えておいてください。これを使いこなすことで、作曲、耳コピ、アレンジに大いに役立つとおもいます。
ポイントは以下の4つです。
②ダイアトニックコードは、「1つ飛ばしで3つの音を重ねる」
③メジャー系コード3つ、マイナー系コード4つの全部で7つのコード
④ダイアトニックコードは相対表記(ディグリー:Degree)で表記し、スケールが変化しても変わらない
参考になれば幸いです。
では!