今回は、楽曲の途中で拍子が変化する「可変拍子(転拍子)」という手法についてみていきたいと思います。
では、早速いきましょう。
可変拍子(転拍子)とは?
みなさんご存じの通り、拍子というのは楽曲中の”ノリ”の根幹になる要素です。
例えば、4拍子は「イチ、ニッ、サン、シッ」、一方、3拍子というのは「イチ、ニッ、サン」ということになります。
世の中にはこれらが途中で切り替わるような楽曲が存在しており、楽曲の展開にインパクトを与えています。
例えば、めちゃくちゃ極端な例をあげると「あんたがたどこさ」という童謡曲。これは、メロディに付随して拍子がころころ変化していると考えられます。
実際の楽曲ではここまで極端ではなく、パート(Aメロ、Bメロ、サビ…)ごとが多いですが、拍子が途中で変化するというのはなかなかのインパクトがあり、音楽用語では「可変拍子」や「転拍子」と呼ばれるようですね。
今回は、これらの手法が使用される楽曲についてみていきたいと思います。
可変拍子(転拍子)が使用されている楽曲
天ノ弱 / 164 feat.GUMI
ボカロを代表するこの楽曲。通常は4拍子なのですが、Bメロでスイング気味の3拍子になっています。Aメロの最後が、2拍3連のフレーズになっており、それを契機としてBメロの3拍子へと繋いでいますね。
Pale Blue / 米津玄師
この楽曲も後半部分で3拍子に切り替わり、そのまま楽曲のラストへと繋がります。これも天ノ弱と同じく2拍3連から3拍子へとつなげていますね。どうやらこのパターンは3拍子につなげるのに有用そうですね。
かくしん的☆めたもるふぉ~ぜっ!/ 干物妹!うまるちゃんOP
アニメ「干物妹!うまるちゃん」のOPテーマ曲です。この楽曲はBメロでクラシック風のアレンジから唐突に3拍子になります。
B♭→C→D(♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ)の定番終止コードでいったん終わってから、Bメロにつながるので、楽曲としては”切り取った”みたいな感覚がありますね。
そのせいもあってか、エンタメ効果の要素が強いような楽曲です。
光と風にのせて / 「TARI TARI」キャラクターソング
アニメ「TARITARI」キャラクターソングの『光と風にのせて』という楽曲です。これも先ほどと同じように、いったん終止させてから3拍子のBメロへと移行します。あまり有名ではないですが、キャッチ―で良い楽曲だと思います。
fantastic dreamer / Machico
アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」のOPテーマである「fantastic dreamer」です。これもBメロで3拍子に切り替わっています。
楽曲展開が目まぐるしく、アニソン特有のハチャメチャな感じが出ている楽曲です。
1/3の純情な感情 / SIAM SHADE
アニメ「るろうに剣心」のEDテーマ曲の1/3の純情な感情です。間奏部分のギターソロで4拍子から3拍子になっており、複雑なギターソロ構成になっています。
「MOON」という楽曲のBメロもそうです。この「SIAM SHADE」というアーティストは変拍子をかなり頻繁に使用するので、ぜひ他の楽曲も聴いてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、途中で3拍子に切り替わる楽曲について紹介してみました。聴き手にとっては奇想天外な感覚になりますが、いずれの楽曲もうまく取り入れて効果的に使用されていました。
参考になれば幸いです
では!