リズム理論

テンポ(BPM)が途中で変化する楽曲を紹介していく

BPM(テンポ)が途中で変化する

音楽でいう「BPM (Beats Per Minute)」というのは、簡単に言うと「テンポ」のことです。

曲のノリに大きく関わる部分であり、一般的に基準とされている「BPM=120」というのは1分間に4分音符を120回。

つまりは「時計の秒針が進むたびに表と裏を刻む」ということになり、これは人間にとって一番馴染み深いテンポ感と言えそうです。

基本的には一定のテンポで進む楽曲が多いのですが、一部の楽曲ではこれらを意図的に変化させて展開にインパクトを残している楽曲があります。

○OSCA /東京事変

○World’s Smallest Violin / AJR

○Don’t Stop Me Now / Queen


転調などの和声的な変化とは異なり、誰にでも認識しやすいため、確かに楽曲に与えるインパクトは絶大だと言えます。

ということで、今回はこれらの楽曲について紹介していきたいと思います。

テンポが冒頭で変化する楽曲

まずはイントロで変化するような楽曲ですね。ゆっくりと堂々と登場する感じがあり、「何かが始まる…?」という感覚になります。

Don’t Stop Me Now / Queen

Queenの『Don’t stop me now』という楽曲です。イントロはドラマチックなピアノから始まり「BPM=96」となっていますが、いざ楽曲が始まると「BPM=156」へと変化して疾走感バリバリのロック曲になります。

この楽曲に関してはアウトロもイントロと同じ「BPM=96」になって終わるという展開になっています。

GIRLS’ LEGEND U / ウマ娘プリティーダービー

この楽曲も先ほどのパターンに当てはまると思います。

冒頭はは「BPM=120」で、ファンファーレのような雰囲気から始まり「やっとみんな~」でで一度「BPM=90」まで落ちます。そして、楽曲が始まると「BPM=205」という怒濤のテンポ感になります。

テンポが徐々に速くなる楽曲

個人的には徐々に速くなっていくというのがカッコいい気がします。少しベタな感じもしますが、これがいい。

World’s Smallest Violin / AJR

冒頭に紹介した『World’s Smallest Violin』という楽曲。(BPMは正確に計測できていないかもしれません。±2ぐらいは了承してください…)

基本は「BPM=116」なのですが、楽曲のクライマックスで一度仕切り直して「BPM=94」まで落ちます。

そこから徐々にテンポが速くなって「BPM=160」まで加速して盛り上がりが最高潮に達したところで「ストンッ…」と急に終わります。

BPMの変化を上手く取り入れた楽曲だといえそうですね。Tiktokなどのショートムービーでも流行っているようで、かなり中毒性があります。

マトリョシカ / ハチ

ハチ(米津玄師)のマトリョシカという楽曲もこのパターンです。

最初から「BPM=205」というかなり速いテンポなのですが、アウトロでさらに加速していきます。最後には「BPM=300」付近まで加速して「ストンッ…」と終わるという楽曲展開になっています。

テンポが途中で急に切り替わる楽曲

テンポが途中で急に切り替わるので、楽曲としてはザク切りのような感覚になります。これはこれでカッコいいです。

OSCA / 東京事変

冒頭で紹介した東京事変の『OSCA』という楽曲はこのパターンです。基本的には「BPM=132」ですが、1度楽曲が終止し、3:26〜から復帰するように「BPM=193」に切り替わります。

最初はゆったりして軽やかな雰囲気の楽曲に感じるのですが、途中からは東京事変の演奏力も相まってかなり疾走感に満ちた楽曲になっています。

Knot / CHON

海外バンドのChon「Knot」という楽曲も途中で切り替わります。最初は「BPM=140」 なのですが、0:31〜で「BPM=120」になります。さらに1:11~で「BPM=180」いきなり疾走感が出る感じになります。

その後もBPMと変拍子が頻繁に切り替わっていて、なかなか複雑な楽曲になっています。普通にカッコいい楽曲になっちゃってるのが不思議ですが。

神っぽいな feat.初音ミク /ピノキオピー

これは逆にテンポが遅くなるパターンです。最初は「BPM=142」ですが、1:32〜あたりから「BPM=103」に遅くなります。さらに、2:09〜でまた「BPM=142」に戻るという展開になっています。

歌ものにおいて途中で遅くするパターンはあまり使用されないので、聴いてみると「何だこれ…。」となる方も多いかもしれません。

まとめ


いかがでしたでしょうか。

今回は、BPMが途中で変化するというなかなか思いきった展開がみられる楽曲についてみてきました。こういったアイデアを楽曲に取り入れてみると面白いかもしれませんね。


参考になれば幸いです。


では!

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だっとさん
ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!

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