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炎 / LiSA のコード進行・音楽理論の解説!【楽曲分析】

劇場版 鬼滅の刃の主題歌「炎」の解説です。「炎 (ほむら)」と読むそうですね。

「紅蓮華」に引き続いてLiSAが担当しています。今回はバラード調の曲で、転調もたくさん使われているので、少し難しい曲となっています。


では、いきましょう!

使用されているコード進行

Ⅵm-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ:小室進行(6451進行)

楽曲のキーはDメジャー(#2つ)です。この曲の肝である小室進行(6451進行)。この楽曲での基本進行となっています。Aメロ部分やサビで使用されていますよね。 


最後にちょこっとA/C#コードが挿入されていて、次の小室進行にうまく繋いでいます。こういった派生パターンも小室進行ではアリです。

サビは以下のようになります。キーが変わっているのでコードは違いますが、相対表記は同じです(サビ転調については後に紹介します)
 


間奏部分「Oh〜」でも使用されています。(ここの転調も後で紹介します)



小室進行はバラードでは定番の進行です。使用されている楽曲として「Get wild / TM NETWORK」や「Summer / 久石譲」が有名。少しせつなくノスタルジックな雰囲気がする進行です。詳細はこちらの記事を参考にしてください。動画でも解説していますので是非。


 

Ⅳm-Ⅴm:同主調マイナーの借用和音

サビ前のBメロで使用されているこのコード進行。ダイアトニックコードにはないコード(GmとAm)が使用されています。
 


 
Gmコード、Amコードはどちらも「Dマイナーダイアトニックコード」で登場するコード達です。


では「なぜマイナー系コードが使用できるのか?」ということですよね。これは「同主調マイナーからの借用和音」といわれるもの。少し難しそうですが、要は「キー:Dメジャーの楽曲でも「Dマイナーダイアトニックコード」が使用できるよー。」ということです。その代表格はサブドミナントマイナー(SDm)と呼ばれるⅣmです。この楽曲でいうGmコードがそれに該当します。各コード機能を表にしてみるとこんな感じ。
 


通常の「T(トニック)、SD(サブドミナント)、D(ドミナント)」といったコード機能の他に「Tm(トニックマイナー)、SDm(サブドミナントマイナー)、Dm(ドミナントマイナー)」が加わっていますね。このようなコードの使い方ができるのです。ただこれ使用しすぎると、楽曲のキーがDマイナーに変わってしまい、よくわからない楽曲になるので注意です。

炎(ほむら)のこの部分は次のサビの転調に向けたコード進行なので、多少、キーが曖昧になってもOKということになります。

Ⅵ-Ⅰ/Ⅲ-Ⅵm-Ⅶm7(♭5)-Ⅲ7-Ⅵm-Ⅴ

少し難しいこのコード進行についてみておきましょう。サビの最後の部分ですね。なかなかいろいろなコードが詰まっています。


整理するとこんな感じ。どちらもⅥm(C#m)に向けてコードがドミナントモーション(5度下進行)する形になります。2小節目に関してはツー・ファイブ・ワン進行をぶちこんだという感じですね。


このようにドミナントモーションを駆使すると、コードを同小節内にたくさん詰め込むことができます。ただ、これも多用しすぎるとくどいので注意です。

3つ転調 ~サビ、間奏、ラストサビ~

では転調についてみていきましょう。この楽曲、転調が数多く使用されていて非常にややこしい。キーの流れとしては以下のようになります。

① 全音上(+2):Dメジャー ⇒ Eメジャー
② 五度下(-5):Dメジャー ⇒ Gメジャー
③ 短3度下(-3):Gメジャー ⇒ Eメジャー

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サビでの転調:全音上(+2)

ビでの全音上(+2)の転調ですね。キー:Dメジャー(#2つ)から、キー:Eメジャー(#3つ)です。コード進行とメロディは以下のようになっています。


半音進行でコードが上行していく形になっています。いかにも「サビに向けた盛り上がりの演出」ですね。さらにG#7→C#mのドミナントモーションでうまい具合につないでいます。


 

間奏の転調:5度上(+5)

間奏の転調は五度上(+5)の転調ですね。キー:Dメジャー(#2つ)からキー:Gメジャー(#1つ)になります。


これらのキーは「下属調」といわれる関係で#(シャープ)が1つ減るだけです。転調手法としてはインパクトが少なくかなり気づきにくい転調になります。コードとしても共通しているコードが多いので、妙な工夫は必要ありません。しれっと転調することができます。

 

ラストサビ転調:短3度下(-3)

ラストサビの転調で短3度下(-3)です。これは調号の変化が大きくインパクトの大きい転調になります。



転調契機のコードとしてはお決まりのⅢ(B)を使用した転調。次のキーの主音(Eメジャー)に向けてドミナントの関係になっています。


ラストサビとしての盛り上がりはバッチリ。間奏部分でキー:Gメジャーを経由したのはこの盛り上がりを演出するためだとも考えられますね。
 

まとめ


いかがでしたでしょうか。


今回は、LiSAの炎(ほむら)のコード進行、転調について解説しました。世間は鬼滅の刃ブームですね。ぜひこの辺も意識して弾いて&聴いて楽しんでください。


参考になれば幸いです。


では!

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だっとさん
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ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!