今回は、ストリングス音源について紹介したいと思います。バンドやポップスでも案外よく使用されていたりするのがストリングスです。楽曲全体に厚みを与える時も、ちょっとしたリフを刻むときもかなり便利な音源ですね。
ストリングス音源は、ポップスなどの歌モノでよく使用される音源と、映画音楽のオーケストラ編成でよく使用される音源があります。オーケストラ編成ではリアルな音質が求められるので、凝ったものが多く、価格も高いです。逆に、ポップスではそれほどのクオリティは求められないと思います。
今回は、ポップスなどの歌モノでよく使用されるストリングス音源に絞って紹介したいと思います。
では、いきましょう!
Orchestral Companion Strings / SONiVOX
Orchestral Companion Strings メーカーサイト
シンプルで使いやすい音源です。音の立ち上がりも早く、音に癖がないです。この音の立ち上がりの早さがストリングス音源を選ぶうえで重要な基準なのですが、この音源は早くて打ち込みやすいと思います。
操作画面自体も、シンプルで見やすく、必要最低限の奏法(サスティン、スタッカート、スピッカート、ピチカート、トレモロ)は揃っていますし、鍵盤のキースイッチで簡単に切り替えられるので初心者には扱いやすい音源だと思います。全体的に平均点の高い音源で、導入には本当におすすめです。
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PULUGIN BOUTIQUE 製品ページ
Session Strings / Native Instrument
Session Strings メーカーサイト
この音源は使用されている方がかなり多いと思います。その理由はNative Instrumentの大容量音源「KOMPLETE」にも収載されている音源だからです。
音の立ち上がりについては、上記で紹介したSONIVOXよりは遅いですが、逆にアタック感が和らいでアンサンブルの裏で薄く鳴らすという時によく馴染んでくれますね。
これには「Session Strings Pro」という上位版があるのですが、大きな違いはサウンドや奏法の種類が多くなっていることです。何か物足りないなという方はこちらにしてみるのもありだと思います。
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Native Instrument 製品ページ
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CHAMBER STRINGS / VIENNA INSTRUMENT
Chamber Instrument メーカーサイト
かなり定番の有名ストリングス音源です。プロの作曲家・編曲家も愛用している人が多いです。何というかストリングス特有の格調高い綺麗な音がします。
ただ、ネット情報でもよく出てくるように、ベタ打ちだとあまりこの音源のポテンシャルは生かせません。ベロシティやアーティキュレーションなどを意識した丁寧な打ち込みが求められます。ただ、それだけのことを行う見返りはあると思います。また「Vienna Instrument Pro」という別売りソフトを使うことで、ヒューマナイズ機能(より人間っぽくする)が使用できるようになります。そこでの「ピッチ揺らし」がかなりリアルなので、もっとこだわりたい方は、そちらも試してみたらよいかもしれません。
少し敷居が高い音源であるイメージですが、よく使用されているだけあって、持っておいて損はない音源だと思います。
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Chamber Strings / Spitfire Audio
Chamber Strings メーカーサイト
ロンドンのメーカーSpitfire Audioのストリングス音源です。1st ヴァイオリン、2nd ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、バスという5つの必要最低限ストリングスが収録されています。ダイナミクスや、ビブラートもかなり細かな設定ができ、音圧や音質自体のクオリティもかなりのものです。
マイクを3種類自在に混ぜ合わせることができ、空気感や音質などを自由に変更することができます。奏法も充実しており、作曲時に困ることは特にありません。
音源のクオリティが高いだけに価格が高いです。セールを狙って買いましょう。
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LA Scoring Strings 2.5 / AudioBro
LA Scoring Strings メーカーサイト
最高峰音質のストリングスです。リアルな音色でオーケストラ編成でも十分に使用できる音源です。(その分、価格が異常に高いですが..)ただ、よく言われるのが、リアルさを追求するあまり音量、ピッチなど音の表情にばらつきがあるということです。ただ、これもあえてだと思います。この微妙なピッチの違いが音の厚みを与えています。
音色自体はドライな音色でアタック感が強いので打ち込みしやすいです。収録されている奏法も10種類(サスティン、トレモロなどの基本奏法の他にハーモニクス、ソルディーノなど….)とかなり多いです。
ただ、注意点なのが、奏法を切り替えるキースイッチがないので、奏法やパートごとにトラックを分ける必要があります。トラック数が多くなってしまうのが少し面倒かもしれませんので、初心者には少し使い勝手が悪いかもしれませんね。
それでも余りあるくらいの音質なので、本格的なストリングスを使用するのであればおすすめできる音源です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
ストリングス音源はかなり多くの製品があります。価格も音質クオリティも様々なので、用途に合わせて選びましょう。アンサンブルの裏で薄くかける程度に考えているのであれば、それほど高クオリティな音源よりも、むしろ使い勝手を優先する方がいいかもしれませんね。
参考になれば幸いです。
では!