音楽理論

平行調についてわかりやすく解説【音楽理論の基礎 ⑧】




今回は、平行調について解説します。
この概念はとても重要です!スケール、ダイアトニックコード、転調。
様々な場面でこの考え方が使用されます。

それでは、いきましょう!


平行調は、同じ調号で表記される2つの調である。




すこし、ややこしい書き方ですね。例をあげて説明します。
CメジャーとAマイナーの調号は#、♭ともに何もなしです。

この2つの調を”平行調”といいます。
以下に平行調を記載しておきます。

調号平行調の関係
何もなしハ長調(Cメジャー)イ短調(Aマイナー)
#1つト長調(Gメジャー)ホ短調(Eマイナー)
#2つニ長調(Dメジャー)ロ短調(Bマイナー)
#3つイ長調(Aメジャー)嬰ヘ短調(F#マイナー)
#4つホ長調(Eメジャー)嬰ハ短調(C#マイナー)
#5つロ長調(Bメジャー)嬰ト短調(G#マイナー)
#6つ嬰ヘ長調(F#メジャー)嬰ニ短調(D#マイナー)
♭1つヘ長調(Fメジャー)
ニ短調(Dマイナー)
♭2つ変ロ長調(B♭メジャー)ト短調(Gマイナー)
♭3つ変ホ長調(E♭メジャー)ハ短調(Cマイナー)
♭4つ変イ長調(A♭メジャー)ヘ短調(Fマイナー)
♭5つ変ニ長調(D♭メジャー)変ロ短調(B♭マイナー)
♭6つ変ト長調(G♭メジャー)変ホ短調(E♭マイナー)

スケールが共通している。




平行調は、メジャースケールとナチュラルマイナースケールの構成音が共通しています。(同じということです。)
なので、これらのスケールはセットで覚えるといいです。

 




覚え方についてです。
Cメジャースケールの6度上(3度下)から始めると、
平行調のナチュラルマイナースケールになります。

 

ダイアトニックコードが共通している。


スケールが共通しているので、ダイアトニックコードも共通です。
メジャー・ダイアトニックとナチュラルマイナー・ダイアトニックコードが共通しています。

 




これも同じです。覚え方についてです。
Cメジャーダイアトニックコードの6度上(3度下)から始めると、
平行調のナチュラルマイナーダイアトニックコードになります。

 



この概念は転調でよく使用されるんですね。
Aメロ、BメロはAナチュラルマイナーで、暗い感じ。
サビはCメジャーで、明るく、盛り上がった感じ。
コードが共通しているので、かなりスムーズな転調ができるんですね。



※コードは同じですが、コード進行をどうするかによって
マイナー感とメジャー感を分けて演出することができます。


まとめ



いかがでしたでしょうか。

この関係を覚えておくとかなり便利なんですよね。
暗記することも少し減りますしね。

ポイントは3つ。
①同じ調号で表記される調が平行調の関係。
②スケールが共通。
③ダイアトニックコードが共通。



これに関してはぜひ覚えてください。



では!



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だっとさん
ピアノ、ギター、作曲をする音楽家。ポップス、ロック、アニソン、ボカロなどの楽曲分析、音楽理論、DTM、ギター機材関連の情報を発信! Youtubeでも動画配信しているので見てね!